東京はこの1ヶ月で急に寒くなり、そろそろ冬支度をし始めようかという気温になってきましたね。僕は昨日、ついに今シーズン初の発熱をしてしまいました。みなさまも風邪にはくれぐれもお気をつけください。
さて、サイエンスアゴラでの「南極カフェ」の開催がいよいよ今週土曜に迫ってまいりました!そして南極カフェのイラストも完成しました!
冬が来る前に、お台場で一足先に白銀の世界を感じてみるのも一興ではないでしょうか?
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Q1. 南極は全て雪や氷で覆われている。
Q2. 南極の氷床は、地球の淡水の量の60%以上を占めている。
Q3. 南極にはかつて恐竜が暮らしていた。
Q4. 地球を磁石とした時、N極は南極点にある。
Q5. かつて南極と北極の磁場が入れ替わり、北極がN極、南極がS極になったことがある。
Q6. 南極では多くの隕石が発見されている。
Q7. 南極には花を咲かせる植物はいない。
Q8. 南極には火山がある。
Q9. 南極の氷の中には過去の空気が閉じ込められている。
Q10. 南極の山地の地形から、過去の氷床量の変化を知ることが出来る。
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いかがでしょうか?分かった問題も分からなかった問題も、答え合わせしてみましょう!
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A1. ×:南極はほぼ全て雪や氷で覆われていますが、一部は岩肌が露出しいています。また、調査目的によっては、岩肌が見える山に徒歩で登ることもあります。
A2. ◯:南極大陸の98%は氷床におおわれています。また、南極の氷床は厚く、場所によっては数千メートルにもなります。
A3. ◯:南極大陸にある中生代の地層から、恐竜の化石が発見されています。
A4. ×:N極(地磁気南極)は南極点から離れた場所にあります。
A5. ◯:地質学的な記録から、平均すると数十万年に1度の頻度で地磁気が逆転していたことがわかっています。
A6. ◯:地表の多くが白色の氷で覆われているため、他の土地よりも容易に隕石が発見されます。
A7. ×:南極には、ナンキョクミドリナデシコとナンキョクコメススキの2種類だけですが、花を咲かせる植物がいます。
A8. ◯:南極周辺の島や南極本土には火山があります。南極本土の活火山で最も標高が高いのはベルリン山で、3500mあります。
A9. ◯:南極の氷は降り積もった雪が圧縮されてできたものです。深いところの氷ほど古い時代にできたもので、中には気泡が閉じ込められています。日本のチームが掘削した氷は最古で72万年前のものです。
A10. ◯:山地の地形には氷河が流れた痕跡が残されていることがあります。つまり、現在は岩肌が露出していても、過去にそこまで氷床が発達していたことがそれによって分かります。
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どれくらい当たっていたでしょうか?
さて、地球惑星科学カフェでは、ただゲストの菅沼さんのレクチャーを聞いていただくだけでなく、南極にまつわるテーマに沿って参加者のみなさまに議論していただきます。
議論のテーマはこちら。
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Q1. 南極での研究調査・観測活動は年間約50億円もの予算が日本の税金から使われいますが、南極はどこの国の領地でもないため、その調査結果を現地開発につなげることは出来ません。南極の調査・観測について、あなたはどのようにしてその成果が社会へ還元されれば、50億円の予算をかける価値のあるものになると思いますか?研究成果の発表以外にも、何か方法があるでしょか?
Q2. 南極の氷床の成長・衰退や氷の中の成分から、過去の地球の気候変動を推測することができます。しかし、気候変動は非常に長い周期の変動で、数十年かけて変化することもあります。あなたにとって過去から現在の気候変動を知ること、未来の気候変動がどのようになるか予測することは、生活の中でどのように役に立ちますか?
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ちょっと難しいですが、ぜひ考えてみてください。
興味のある方はぜひ地球惑星科学カフェへお越しください!
※お申し込みは一つ前の投稿をごらんください。