2012年10月26日金曜日

「地層処分バー」開催レポート!

こんにちは、ユニアスの山田です!
すっかり秋も深まってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

さて、9月30日に開催した地球惑星科学バーVOl. 7「地層処分バー」のレポートをここでお伝えしようと思います。なかなか繊細なテーマであり、放射性物質は昨今の世間では常に話題に上がってます。今回は原発から出る放射性廃棄物を地層の中に埋めて処分しようという「地層処分」について、地質学者はどのような仕事をしているのかという部分にフォーカスしました。


今回のゲストは、産業技術総合研究所の大坪誠さんです。専門は断層を調べる「構造地質学」です。
大坪さんの自己紹介から始まり、地層処分とはどういうものか、そして地層処分をする上で何を考えなくてはいけないのか、ということを語っていただきました。
地層処分は、地層中に放射性廃棄物を長時間保管し、放射性廃棄物の放射線が半減期に従って減少するのを待とうという処分方法です。ここで言う長時間とは人類の歴史にも匹敵するくらい長い時間であり、地質学的な時間スケールとなります。そのため、地質学的な時間スケールで、処分候補地が安全かどうかを評価しなくてはならないのです。
それにまつわる地質学の話、そして最後は将来予測の難しさについて「水曜日にシジミの味噌汁を食べ続けているので、来週の水曜日にもシジミの味噌汁を食べる可能性は高いが、絶対とは言えない。」という例えで説明をしていただきました。


大坪さんのレクチャーの後は、ディスカッションの時間です。果たして自分の家からどれくらいの距離であれば廃棄処分場の建設を許容できるのか、もしも放射性廃棄物が流出するなどの災害が起きた場合、地質学者はどれくらい責任を負うべきかなど、参加者の方たちが意見を出して大坪さんと活発な議論を繰り広げました。
また、いつものようにイベント終了後も有志が残り、台風の影響で天候がいよいよ荒れてくるまで2時間程語り合いました。

今回も非常に熱い議論が出来たと思います!
次回の地球惑星科学バーは、昨年と同じく「サイエンスアゴラ」というイベントに合わせ、お台場の日本科学未来館にて開催します!
詳しいイベント内容は、次の書き込みにて!



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