今回の地球惑星科学バーは、かつて起こった地震の履歴やメカニズムを地形や地層から読み解く(変動地形学・古地震学)プロフェッショナルである宍倉正展さん(産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター・海溝型地震履歴研究チーム長)をゲストに迎え、「東北太平洋沖地震」や「次の関東地震」といった話題について触れてみるとともに、宍倉さんを交えてみなさんに、グラスを片手に気軽にディスカッションをしていただきたいと思います。
地球惑星科学のロマンや社会との関わり、そしてそれを支える論理の面白さにぜひ触れてみてください。
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【開催日時】2011年7月31日(日)13:00-15:00(12:50開場)
【場所】アイリッシュパブ・クラン(clann) (東急東横線自由が丘駅南口から徒歩15秒)TEL: 03-3725-9116、住所:東京都 目黒区自由が丘1丁目8-18自由が丘ノーブル
【講師】宍倉正展さん(産業技術総合研究所 活断層・地震研究センター・海溝型地震履歴研究チーム長)
【ファシリテーター】千葉崇(筑波大学生命環境系)
【対象】大学生・専門学校生以上
【定員】30名
【料金】参加費500円+別途2 ドリンクオーダー(コーヒーなどのソフトドリンクもあります)
【募集締め切り】7月30日(土)
【主催】Universal Earth
【申し込み方法】お申し込みは以下のフォームからお願い致します
お申し込みを締め切りました!大変多くのお申し込み、ありがとうございました!
テクトニクスバーの前に、地震について一緒に考えてみましょう!
【質問】基礎編
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Q1:地球上には絶対に地震が起こらない地域がある
Q2:地震を人工的に止めることができる
Q3:震度=マグニチュードである
Q1:地球上には絶対に地震が起こらない地域がある
Q2:地震を人工的に止めることができる
Q3:震度=マグニチュードである
Q4:地震が起こると先に弱い揺れ(初期微動)を起こす波が到達する
Q5:現在の科学をもってすれば地震は天気のように予知できる
Q6: 過去の地震の痕跡は目に見える形で必ず残されている
Q7:地震は繰り返し同じ場所で起こりやすい
Q8:津波は地震以外でも起こることがある
Q9:津波の波高=津波が到達した標高である
Q10:津波と高波は同じ現象である
Q5:現在の科学をもってすれば地震は天気のように予知できる
A5:×→現在の科学では予報レベルの予知は不可能です。
Q6: 過去の地震の痕跡は目に見える形で必ず残されている
A6:×→巨大な地震であれば残されている可能性も高いですが、そうとも限りません。古文書の記録、地層中の津波堆積物(必ずしも地震の痕跡とは言えませんが)や液状化の痕、自身で変動した地形などを総合的に考えて判断するしか無く、「地震の痕跡」と「地震の発生」が一対一対応しているわけではありません。
Q6: 過去の地震の痕跡は目に見える形で必ず残されている
Q7:地震は繰り返し同じ場所で起こりやすい
Q8:津波は地震以外でも起こることがある
Q9:津波の波高=津波が到達した標高である
Q10:津波と高波は同じ現象である
(○×でお答えください)
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【解答】
Q1: 地球上には絶対に地震が起こらない地域がある
A1:×→プレートテクトニクスや火成活動がある以上、可能性は低くても必ず地震は起こります。プレートが動いて断層が出来たり、従来の断層がずれたり、地下でマグマが動いたりしても、地面が震えます。
A1:×→プレートテクトニクスや火成活動がある以上、可能性は低くても必ず地震は起こります。プレートが動いて断層が出来たり、従来の断層がずれたり、地下でマグマが動いたりしても、地面が震えます。
Q2:地震は人工的に止めることが出来る
A2:×→自然に起こる地震を止めることは、現在の科学では不可能です。
A2:×→自然に起こる地震を止めることは、現在の科学では不可能です。
Q3:震度=マグニチュードである
A3:×→震度は地震による各地点の揺れの大きさです。主に気象庁が震度計による観測値を元に発表し、10段階の震度階級があります。
マグニチュードは震源におけるその地震の大きさです。可能な限り多くの観測点でマグニチュードは求められ、その平均が発表されます。
ちなみに普通は震源に近い方が震度が大きいですが、たまに、震源から遠い方が震度が高くなることもあります。
Q4:地震が起こると先に弱い揺れ(初期微動)を起こす波が到達する
A4:○→地震波の縦波は最も速く(秒速約7km)伝わる地震波であることからラテン語で「最初の」という意味を表す"primae"の頭文字から「P波」と呼ばれます。これが初期微動と呼ばれる揺れを起こします。次に速く伝わる横波(秒速約4km)はラテン語で「2番目の」という意味の"secundae"の頭文字からS波と呼ばれます。これら地震波の性質を元にして緊急地震速報が出されます。
A4:○→地震波の縦波は最も速く(秒速約7km)伝わる地震波であることからラテン語で「最初の」という意味を表す"primae"の頭文字から「P波」と呼ばれます。これが初期微動と呼ばれる揺れを起こします。次に速く伝わる横波(秒速約4km)はラテン語で「2番目の」という意味の"secundae"の頭文字からS波と呼ばれます。これら地震波の性質を元にして緊急地震速報が出されます。
Q5:現在の科学をもってすれば地震は天気のように予知できる
A5:×→現在の科学では予報レベルの予知は不可能です。
Q6: 過去の地震の痕跡は目に見える形で必ず残されている
A6:×→巨大な地震であれば残されている可能性も高いですが、そうとも限りません。古文書の記録、地層中の津波堆積物(必ずしも地震の痕跡とは言えませんが)や液状化の痕、自身で変動した地形などを総合的に考えて判断するしか無く、「地震の痕跡」と「地震の発生」が一対一対応しているわけではありません。
Q7:地震は必ず繰り返し同じ場所で起りやすい
A7:○→活断層がずれれば過去と同じ場所で起こることになりますが、断層が無かった箇所に断層が出来て地震になることもあります。ただし、すでに断層が形成されている場合、断層がない場所よりも動く可能性は高いと言えます。
Q8: 津波は地震以外でも起こることがある
A8:○→大規模に海面全体が盛り上がる現象は、地震以外にも火砕流が大量に海中に流れ込んだり、巨大隕石が衝突したりすると起こります。
Q9:津波の波高=津波が到達した標高である
A9:×→波高は波自体の高さですが、津波が斜面を駆け上がるとき、波高よりも高い標高まで到達することがあります。
Q10:津波と高波は同じ現象である
A10:×→地震による急激な海底の上下運動によって海面の凹凸が生じ、それが津波となって伝わります。一方、高波は海面上で風が強く吹くことにより発生します。例えば台風の風により場合によっては10mを超える高波が発生することもあります。またこれらの違いとして、「波長」が異なることが挙げられます。波長は、波の山から次の波の山までの長さのことで、高波の波長は数~数100mですが、津波の波長は数~数100kmと大きく異なります。
A7:○→活断層がずれれば過去と同じ場所で起こることになりますが、断層が無かった箇所に断層が出来て地震になることもあります。ただし、すでに断層が形成されている場合、断層がない場所よりも動く可能性は高いと言えます。
Q8: 津波は地震以外でも起こることがある
A8:○→大規模に海面全体が盛り上がる現象は、地震以外にも火砕流が大量に海中に流れ込んだり、巨大隕石が衝突したりすると起こります。
Q9:津波の波高=津波が到達した標高である
A9:×→波高は波自体の高さですが、津波が斜面を駆け上がるとき、波高よりも高い標高まで到達することがあります。
Q10:津波と高波は同じ現象である
A10:×→地震による急激な海底の上下運動によって海面の凹凸が生じ、それが津波となって伝わります。一方、高波は海面上で風が強く吹くことにより発生します。例えば台風の風により場合によっては10mを超える高波が発生することもあります。またこれらの違いとして、「波長」が異なることが挙げられます。波長は、波の山から次の波の山までの長さのことで、高波の波長は数~数100mですが、津波の波長は数~数100kmと大きく異なります。
(千葉)
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