2010年12月1日水曜日

ユニアスミーティング@アイリッシュパブ・クラン

こんにちはー!ユニアスの山田健太郎です。

昨日は久しぶりにユニアスメンバー5人が勢揃いとなり、「地球惑星科学バーVol.1」の反省と、
次回にそれをどう生かすかというフィードバック、今後の活動の拡大について、
「地球惑星科学バーVol.2」について、などなどいろいろ話し合いました。

ちなみにユニアスのミーティングは、いつも自由が丘の「アイリッシュパブ・クラン」という
お店で行っています。「地球惑星科学バーVol.1」の会場もここでした。

なんとなんとビックリしたのですが、クランのオーナーが主催で、サイエンスカフェを
11月28日に開いたそうです!
経緯を聞いたところ、

①常連で研究者がいた
②地球惑星科学バーの話をしたら、「自分もやる!」となって盛り上がった
③そのまんまの勢いで開催!

だそうです。
しかも、集客は30人くらいだったそうで、これはすごい・・・。

地球惑星科学バーは一般的には「サイエンスカフェ」というイベントに分類されるのですが、
サイエンスカフェを主催する人は大概はサイエンスコミュニケーション活動に意識の高い
理系の人間か、研究所・大学・書店の広報の方です。

バーのオーナーがいきなりパッと開催するなんて・・・本当ビックリしました。
僕たちは研究者と社会を結びつけるためにこのような活動をしていますが、
案外簡単に、科学って浸透するんですね。

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ちょっとだけサイエンスカフェについて語らせてください。
サイエンスカフェはヨーロッパで始まったイベントで、まだ15年くらいの歴史しかありません。
日本に輸入された時期は諸説ありますが、2004年頃かと思われます。
ヨーロッパのスタイルでは、カフェにいる科学者と市民が、様々な議題について
議論するというものでした。
しかし、現在の日本では、カフェに科学者を呼んで市民に科学を分かりやすく伝えるという
スタイルがほとんどです。

僕は今年、イギリスに行ってサイエンスカフェに参加してきました。
イギリスで行われる科学フェスティバルのイベントの一つだったのですが、
興味深かったのは、分かりやすく科学を伝えるスタイルのイベントを用意すると、
「知識を吸収するだけじゃなくて、もっと語り合いたい、議論したい」という参加者が
いることです。
そういう人を引き連れて、イベントの司会者の人が今度はモデレーターになり、
休憩スペースの一部を使って議論の場をパッと作っちゃうんですね。

科学の知識を分かりやすく市民に伝えることは、科学者の仕事の一つとして大切なことです。
しかし、それだけでは科学の「うわべ」だけしか伝えたことになりません。
科学は、理論とデータから出発し、それらを論理的に組み上げ、世界の現象を記述する営みです。
つまり、最後の「記述」だけ知っていても、科学というものの核心を知ることはできません。
知識を知ることは大切ですが、その裏にある論理も理解することが大切なのです。

僕は、科学が社会に浸透すべきである一番大きな理由は
「科学者と市民が一体とならないと解決できない問題があるから」
だと考えています。
そのためには、科学者は科学的事実を論理的に述べ、市民は市民目線の現実を
論理的に述べ、それらを議論させなくてはいけません。
日本人は元々は、議論が苦手だとよく言われます。でも、議論しなくちゃいけない
機会もあるんです。
だから、サイエンスカフェでは、議論の練習をしてもらえたら、と思っています。
科学を巡って科学者と対等に議論できる人が増えてきたら、もっと世の中が
良くなるんじゃないかと思っています。

もちろん、いきなり議論するのは難しいですから、まずは科学に親しんでもらう
ことも大切です。だけど、科学に親しんでもらうだけじゃ、趣味を提供するだけで
終わってしまう。
その次のステップとして、議論の場を作りたい、そして日本のサイエンスカフェでは
議論の場があまり設けられていない、そういう考えがあって、地球惑星科学バーが
誕生しました。

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長くなってしまいましたし、話も難しくなってしまいました(苦笑)
僕は、科学が本当にちゃんと社会に浸透してくれれば、きっと社会を
良い方向に向かわせてくれると信じています。
ユニアスも、科学と社会を結ぶために、少しだけ役に立てたら、そう思っています。

ここまで読んでくれた方に感謝!!

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