2012年10月27日土曜日

南極トリビア☆

こんにちは、ユニアスの山田です!
お待たせしました、南極トリビア10題を出題します!
参加を希望する方は、ぜひ予習して「南極(ちょっとだけ)博士」になって地球惑星科学カフェにお越しください☆

まずは問題!


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Q1. 南極は全て雪や氷で覆われている。

Q2. 南極の氷床は、地球の淡水の量の60%以上を占めている。

Q3. 南極にはかつて恐竜が暮らしていた。

Q4. 地球を磁石とした時、N極は南極点にある。

Q5. かつて南極と北極の磁場が入れ替わり、北極がN極、南極がS極になったことがある。

Q6. 南極では多くの隕石が発見されている。

Q7. 南極には花を咲かせる植物はいない。

Q8. 南極には火山がある。

Q9. 南極の氷の中には過去の空気が閉じ込められている。

Q10. 南極の山地の地形から、過去の氷床量の変化を知ることが出来る。
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いかがでしょうか?分かった問題も分からなかった問題も、答え合わせしてみましょう!

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A1. ×:南極はほぼ全て雪や氷で覆われていますが、一部は岩肌が露出しいています。また、調査目的によっては、岩肌が見える山に徒歩で登ることもあります。

A2. ◯:南極大陸の98%は氷床におおわれています。また、南極の氷床は厚く、場所によっては数千メートルにもなります。

A3. ◯:南極大陸にある中生代の地層から、恐竜の化石が発見されています。

A4. ×:N極(地磁気南極)は南極点から離れた場所にあります。

A5. ◯:地質学的な記録から、平均すると数十万年に1度の頻度で地磁気が逆転していたことがわかっています。

A6. ◯:地表の多くが白色の氷で覆われているため、他の土地よりも容易に隕石が発見されます。

A7. ×:南極には、ナンキョクミドリナデシコとナンキョクコメススキの2種類だけですが、花を咲かせる植物がいます。

A8. ◯:南極周辺の島や南極本土には火山があります。南極本土の活火山で最も標高が高いのはベルリン山で、3500mあります。

A9. ◯:南極の氷は降り積もった雪が圧縮されてできたものです。深いところの氷ほど古い時代にできたもので、中には気泡が閉じ込められています。日本のチームが掘削した氷は最古で72万年前のものです。

A10. ◯:山地の地形には氷河が流れた痕跡が残されていることがあります。つまり、現在は岩肌が露出していても、過去にそこまで氷床が発達していたことがそれによって分かります。
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どれくらい当たっていたでしょうか?
さて、地球惑星科学カフェでは、ただゲストの菅沼さんのレクチャーを聞いていただくだけでなく、南極にまつわるテーマに沿って参加者のみなさまに議論していただきます。
議論のテーマはこちら。

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Q1. 南極での研究調査・観測活動は年間約50億円もの予算が日本の税金から使われいますが、南極はどこの国の領地でもないため、その調査結果を現地開発につなげることは出来ません。南極の調査・観測について、あなたはどのようにしてその成果が社会へ還元されれば、50億円の予算をかける価値のあるものになると思いますか?研究成果の発表以外にも、何か方法があるでしょか?

Q2. 南極の氷床の成長・衰退や氷の中の成分から、過去の地球の気候変動を推測することができます。しかし、気候変動は非常に長い周期の変動で、数十年かけて変化することもあります。あなたにとって過去から現在の気候変動を知ること、未来の気候変動がどのようになるか予測することは、生活の中でどのように役に立ちますか?
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ちょっと難しいですが、ぜひ考えてみてください。
興味のある方はぜひ地球惑星科学カフェへお越しください!
※お申し込みは一つ前の投稿をごらんください。



2012年10月26日金曜日

地球惑星科学バーVol. 8 「地球惑星科学cafe ~南極カフェ~」を開催します!


地球惑星科学バー vol.8 のお知らせです!
 今回は、東京・お台場にある日本科学未来館で開催される「サイエンスアゴラ」というイベントに合わせての開催となります。


 テーマは、「南極」。岩石の中に残された昔の地球磁場の痕跡である「古地磁気」などを用いて過去の地球環境を研究している菅沼悠介さん(国立極地研究所助教)をゲストに迎え、過去の地球環境変動とそこから予測される将来の地球環境について、南極での調査・研究からどのようなことが解明されているのかお話していただきます。また、南極を調査・研究すること、過去の地球環境を研究することについて、菅沼さんを交えてみなさんと気軽にディスカッションをしていただきたいと思います。
 地球惑星科学の持つロマンとそれを支える論理の面白さや、私たちの身近にある現象や社会との関わりについて、ぜひ触れてみてください。

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【開催日時】2012年11月10日(土)13:00-14:30(12:50開場)
【場所】日本科学未来館7階交流サロン(会場までのアクセスは日本科学未来館のホームページをご覧ください)
【講師】菅沼悠介さん(国立極地研究所助教)
【ファシリテーター】山田健太郎(国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ)
【対象】どなたでもOK!(内容は中学生〜高校生向けとなります)
【定員】先着22名(22名を超えた場合は立ち見でのご参加となります)
【料金】無料
【募集締め切り】11月9日(金)
【主催】Universal Earth
【申し込み方法】お申し込みは以下のフォームからお願い致します
申し込みはこちら
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また、ユニアスのツイッター (@Universal_Earth)で明日から南極にまつわるトリビアを出題していきます。こちらもぜひチェックしておいてください!

それではお申し込みお待ちしております!
山田


「地層処分バー」開催レポート!

こんにちは、ユニアスの山田です!
すっかり秋も深まってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

さて、9月30日に開催した地球惑星科学バーVOl. 7「地層処分バー」のレポートをここでお伝えしようと思います。なかなか繊細なテーマであり、放射性物質は昨今の世間では常に話題に上がってます。今回は原発から出る放射性廃棄物を地層の中に埋めて処分しようという「地層処分」について、地質学者はどのような仕事をしているのかという部分にフォーカスしました。


今回のゲストは、産業技術総合研究所の大坪誠さんです。専門は断層を調べる「構造地質学」です。
大坪さんの自己紹介から始まり、地層処分とはどういうものか、そして地層処分をする上で何を考えなくてはいけないのか、ということを語っていただきました。
地層処分は、地層中に放射性廃棄物を長時間保管し、放射性廃棄物の放射線が半減期に従って減少するのを待とうという処分方法です。ここで言う長時間とは人類の歴史にも匹敵するくらい長い時間であり、地質学的な時間スケールとなります。そのため、地質学的な時間スケールで、処分候補地が安全かどうかを評価しなくてはならないのです。
それにまつわる地質学の話、そして最後は将来予測の難しさについて「水曜日にシジミの味噌汁を食べ続けているので、来週の水曜日にもシジミの味噌汁を食べる可能性は高いが、絶対とは言えない。」という例えで説明をしていただきました。


大坪さんのレクチャーの後は、ディスカッションの時間です。果たして自分の家からどれくらいの距離であれば廃棄処分場の建設を許容できるのか、もしも放射性廃棄物が流出するなどの災害が起きた場合、地質学者はどれくらい責任を負うべきかなど、参加者の方たちが意見を出して大坪さんと活発な議論を繰り広げました。
また、いつものようにイベント終了後も有志が残り、台風の影響で天候がいよいよ荒れてくるまで2時間程語り合いました。

今回も非常に熱い議論が出来たと思います!
次回の地球惑星科学バーは、昨年と同じく「サイエンスアゴラ」というイベントに合わせ、お台場の日本科学未来館にて開催します!
詳しいイベント内容は、次の書き込みにて!