2011年10月28日金曜日

スタッフも答えてみます!

本日もこんにちは、ユニアスの山田です。
今回設けた「問い」は内容が難しく、考えにくいのではないかと思います。
しかし、研究者の方にとって、自身の研究が社会にどのように反映されるのかというのは、とても気になるところだと思います。今回は宇宙気候学によって影響を与えられそうな「教育」と「生活・経済」にスポットを当ててみました。
さて、僕も自分の意見を述べてみたいと思います。あくまで一個人の意見なので、ちょっとワガママなところがあってもご容赦ください(笑)

「Q1. 宇宙線と気候の変化が関係している可能性が指摘されていますが、まだ学問としては成長中の分野です。「宇宙気候学」の研究成果を学校教育として教えたり、テレビの教育番組で取り上げたりするべきだと思いますか?」

賛成です。教科書を使った学校教育では、内容が出来るだけ「知識」として吸収できるものが求められると思います。そのような場に、まだ議論の熱の冷めやらない学問分野を持ち込むのは相応しくないのかもしれません。しかし、そもそも科学は全体的に常に議論の絶えない発展途上の形をとっており、歴史や理科の知識が時代と共に変化していくのはごく自然のことです。むしろ、「科学とは時代と共に常識が変化していくものだ」ということとセットにして、宇宙気候学のように新しい学問を教育に用いられれば良いのではないかと思います。


「Q2. 「気象学」に基づいていた従来の社会に、「宇宙気候学」のように新しい考えを取り入れるとしたら、どのようなことを考慮しなければならないと思いますか?」

気象学に基づいた天気予報は、私たちの身近な生活から、商品の売上予測や金融商品にまで取り込まれ、もはや現在の社会には無くてはならないものになっています。また、長期的な気候変動の予測は環境変動の指標の一つとして重要な役割を担っており、政策決定にも影響します。
このような現在の気象学に加え、新たな気候変動の要因を考慮する「宇宙気候学」を社会的に利用しようとなれば、大きな人的・金銭的コストがかかることでしょう。しかし、従来の気象学に基づいた社会システムをいずれも向上させるものであるので、このコストは投資すべきコストであると思います。日々の天気予報の精度が上がったり、より科学的に信頼できる情報に基づいて環境政策が決定されるならば、それはぜひ推進すべきでしょう。
しかし、どれだけのコストを投資するかは考えなくてはいけないと思います。人工衛星等の観測網をさらに充実させる必要はあるのか。それによって得られる見返りはどの程度なのか。そういうものをある程度見積もり、まとめあげた上で、公的機関の主導で推進していけば良いのではないかと思います。

問題文の解説も付けながら書いたので、長くなってしまいました。もっと短くて大丈夫です!

興味が湧いてましたら、ぜひご参加ください!申し込みはこちらからどうぞ。

2011年10月27日木曜日

地球惑星科学バーVol.5「地球惑星科学cafe ~宇宙と天気のフシギな関係~」を開催します!

こんにちは、ユニアスの山田です。
最近めっきり寒くなってきましたね。季節の変わり目、風邪を引かないよう注意したいものですね。

さて、先日のフルムーンバーに引き続き、早くも地球惑星科学バーVol.5の開催のお知らせです!
タイトルは「地球惑星科学cafe ~宇宙と天気のフシギな関係~」です!!
今回のテーマは、「宇宙気候学」。全く耳慣れない学問かもしれませんが、実は今非常に注目を集めている学問なのです。宇宙と気候、その関連とは・・・?

今回は「サイエンスアゴラ2011」というイベントに合わせ、お台場の日本科学未来館で開催いたします。詳しくは、サイエンスアゴラ2011のサイト内のページ(こちらの『時間枠出展』『11月20日(日)午前』の10:30からの部分をご覧いただくと、詳しい紹介がご覧になれます)を御参照ください。


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【開催日時】20111120()10:30-12:00
【場所】日本科学未来館1階 オリエンテーションルーム1
【講師】宮原ひろ子さん(東京大学・特任助教)
【ファシリテーター】山田健太郎(国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ)
【対象】どなたでもご覧になれます
【定員】15名(申し込み状況により増員する可能性があります)
【料金】無料
【募集締め切り】11月19日(土) (空席状況によっては、当日の飛び入り参加も可能です)
【主催】Universal Earth
【申し込み方法】お申し込みは以下のフォームからお願い致します
送信フォームはこちら
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さて、今回、ユニアスから皆様に問いかける質問は、次の2つです。
「宇宙気候学をそもそも知らないのに・・・」とお思いになる方が多いかと思いますが、ぜひ等身大の意見を述べていただけたらと思います。

Q1. 宇宙線と気候の変化が関係している可能性が指摘されていますが、まだ学問としては成長中の分野です。「宇宙気候学」の研究成果を学校教育として教えたり、テレビの教育番組で取り上げたりするべきだと思いますか?

Q2. 「気象学」に基づいていた従来の社会に、「宇宙気候学」のように新しい考えを取り入れるとしたら、どのようなことを考慮しなければならないと思いますか?

※回答はお申し込みの際に、送信フォームにご記入ください。

ちょっといつもより難易度が上がっていますので、僕自身の意見も後日述べてみたいと思います。
また、いつもおなじみ、肩慣らしのトリビアクイズにもトライしてみましょう♪





Q1. 宇宙線の成分は主に宇宙からやってくる粒子である。

Q2. 宇宙線の中には、地球を通り抜けてしまうものもある。

Q3. オーロラがキレイに見える時は、地球に宇宙線がたくさん降ってきている。

Q4. 宇宙線のエネルギーを利用した発電が行われている。

Q5. 地球の気温変化は数百万年前から現在まで正確に解明されている。

Q6. 樹木の年輪には、宇宙線の強弱も記録されている。

Q7. 太陽の活動は11年周期で強弱を繰り返している。




解答は以下の通りです。

A1. ◯:陽子やヘリウムの原子核です。

A2. ◯:ニュートリノはとても透過力が強く、地球を丸々通過します。

A3. ×:オーロラは太陽風(太陽から飛んでくるプラズマ)が地球の大気中の粒子にぶつかって発光する現象であり、その太陽風は宇宙線を遮る効果があります。よって、太陽風が多く、オーロラがキレイに見えると、地球に降ってくる宇宙線の量は少ないと考えられます。

A4. ×:現在はそのような発電はありません。

A5. ×:温度計の歴史は約150年で、それより前の気温変化はよく分かっていません。

A6. ◯:年輪の中の炭素に記録されていると考えられています。

A7. ◯:黒点の数が変化し、気温に直接影響すると言われています。


それではお申し込みお待ちしております!

2011年10月21日金曜日

フルムーンバー 〜地球惑星科学バーVol.4〜 開催報告

こんにちは、ユニアスの山田です!
先週の日曜日に開催された「フルムーンバー」について、簡単にですが
レポートをします。
今回のゲストは、惑星科学者の玄田英典さんでした。
コンピューターの中で月を作ってしまおうという発想に驚かされます。
鮮やかなシミュレーションにも心打たれ、その後の議論にも花が咲いたのでした。

まずは開催前の様子。実は地球惑星科学バーは、座席の配置も参加者の人数に合わせて毎回変えてあります。


ちなみに真ん中にプロジェクター用の机がありますが、これは学校でよくみる学習机です。高さがバッチリ合います。


イベントがスタートしました。まずは簡単に月に関するレクチャーです。
月と地球の違い、月がいかに不思議な衛星か、という説明が続きます。



ここで、玄田さんの研究手法である、シミュレーションの登場です。
「地球の作り方」という視点が面白いですね。


今、微惑星が衝突しました(コンピューターの中で)。
映像でお見せできないのが残念なのですが、シミュレーションの
動きって見てて飽きないんです。



ユニアス名物の議論の時間があまり取れずに時間切れとなってしまったのですが、全員その後も残って玄田さんと様々なお話をしていました。

私もイベント終了後4時間近く、参加者の方たちといろいろなことについて語り合いました。
日曜の午後に科学的な雰囲気に包まれながらビールを飲んで語り合う、というのはなかなかオツなものですよ☆

さて、次回はお台場の日本科学未来館で開催される「サイエンスアゴラ」というイベントに出張して開催します!
いつものバーとは違い、科学の祭典の中での開催です。テーマは「宇宙気候学」。
これから私たちの生活に深く関わってくるかもしれない学問分野です。
その名前を聞いたことがある方も無い方も、お台場で語り合ってみませんか?
申込受付は週明けに開始する予定です!もう少々お待ちを!

2011年10月2日日曜日

フルムーンバーの前に、まずは肩慣らし


またしてもこんにちは、山田です。(申し込みは一つ前の投稿をご覧ください)
前回のテクトニクスバーでご好評いただいた「10問トリビア」を、今回のムーンバーでも作ってみました!
まずは月についていろいろ知ってみましょう。

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(×でお答えください)

Q1:月は地球が誕生するよりも前から存在していた。

Q2:月は地球には存在しない岩石で構成されている。

Q3:月は大きく見えたり小さく見えたりすることがある。

Q4:月はだんだん地球に引き寄せられてきている。

Q5:月にはウサギが住んでいる。

Q6:これまで月面に着陸したのはアメリカ人だけである。

Q7:月ではまれに火山噴火が起こる。

Q8:月には水がある。

Q9 : 月の表面は、何億年も前の地形がそのまま残っていることがある。

Q10: 月の重力で地球は変形している。

(解答です)
A1 : ×、現在では地球の一部が小惑星の衝突によって放出され、それが固まって出来たと考えられている(ジャイアントインパクト仮説)。

A2 : ×、地球から分裂したので、岩石も地球とよく似ている。

A3 : 、地球の周りを楕円軌道を描いて公転しているので、近づいたり遠ざかったりしている。

A4 : ×、年間数センチ程度、だんだん遠ざかっている。

A5 : ×、見つかったら面白いですね!

A6 : 、アポロ計画で着陸した人だけである。

A7 : ×、月での火山活動は約25億年前に終了。

A8 : 、ただし、地球から分裂した際に地球から水が持って行かれたのではなく、後の時代の彗星の衝突でもたらされた。

A9 : 、地球と違って侵食・風化が起こらず、火山の噴火も止まってしまったため、稀に隕石が衝突してクレーターを作るくらいしか地形の変化がない。

A10: 、地球の岩石部分も変形するが、分かりやすいのは水の部分、つまり満潮や干潮といった、潮の満ち引き。
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どうでしたか?知っているようで知らない月の姿、面白いですね

2011年10月1日土曜日

フルムーンバー 〜地球惑星科学バーVol.4〜 募集開始!

こんにちは、山田です。

すっかり秋らしい雰囲気になってきましたね。自分としては、中秋の名月の頃はまだまだ残暑が厳しく、むしろこの時期の方がお月見したくなります。

秋は月について考えてみようということで、今回は「フルムーンバー 〜地球惑星科バーvol.4〜」開催のお知らせです!
夜空を見上げれば丸く光る月があり、人は古来からその神秘的な姿に様々な想いを馳せてきました。また、月は人間が唯一着陸した、地球外の星でもあります。
人間と非常にかかわりの深い星「月」について、あれこれ考えてみませんか?今回は月がどのようにして誕生したのかをコンピューターシミュレーションで研究している玄田英典さんをゲストに迎え、どのように月が誕生したのか、人間は月とどう付き合っていくべきなのか、話し合ってみましょう。

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【開催日時】20111016()13:00-15:0012:50開場)
【場所】アイリッシュパブ・クラン(clann) (東急東横線自由が丘駅南口から徒歩15)TEL: 03-3725-9116、住所:東京都 目黒区自由が丘1丁目8-18自由が丘ノーブル
【講師】玄田英典さん(東京大学・特任助教)
【ファシリテーター】山田健太郎(国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ)
【対象】大学生・専門学校生以上
【定員】30
【料金】参加費500円+別途2 ドリンクオーダー(コーヒーなどのソフトドリンクもあります)
【募集締め切り】1015()
【主催】Universal Earth
【申し込み方法】お申し込みは以下のフォームからお願い致します
送信フォームはこちら
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ご応募お待ちしております!